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ほっとけさん 四

POINT:43点/85人 Good:64.7%

■シリーズ
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前回迄に多数の方々からご助言等を頂戴し恐悦に存じております。しかしながら雑事に追われ筆が遅く、投稿の儀礼を欠いている事を陳謝いたします。
文才無く端的に纏めれず長文となっておりますのであらかじめご了承ください。次回で最後まで書き切らせて頂く予定ですので宜しくお願いいたします。

それでは前置きが長くなりましたが、
ほっとけさん 参 の続きです。




空が白くなり雀の声が麻を告げます。私はいつもより少し早く目が覚めました。

・・・・・・・・・夢だったのだろうか?


昨夜の記憶が生々しく残っております・・・

寝巻が冷たく・・・・
布団と言うキャンバスに大輪が描かれております。
しかし私は我が身の痴愚を憂うよりも先ずはY介の事を心痛し隣に目を配らせました。

視線の先にY介の姿は無く私は慄然とし噎び泣いていました。


Y介「朝からどうしたんだ?」

私は嗚咽に塗れた顔に安堵の笑顔を浮かべながらY介に駆け寄りました。

私「Y介えええ・・・」


Y介「なんだーまた漏らしたのかよ(笑)Rもいい年なんだから漏らしたぐらいでそこまで泣くもんじゃないぞ?」


私「違うわ!違うわ!・・・Y介がおらへんから・・・」


Y介「トイレにいってたんだよ。おれはRと布団でおしっこしないからね(笑)」


R「だって・・!Y介・・昨日の夜何もなかったの?」


Y介「何の事だ?怖い夢でもみたのか?それで・・・」


一瞬だけY介の表情が曇ったような気がしましたが、私も自分を納得させるためにY介の夢と言う言葉を信じる事にしてそれ以上は何も聞きませんでした・・・・


その後、私は祖母に軽い叱責を受けて朝餉の卓につきました。
Y介は食欲が無いと、一切箸をつけませんでした。
元よりY介は持病を患っており、体調の優れぬ日は朝食もとらずにそのまま学校を休むといった事も間々にありましたので祖父母も特には気には留めておりませんでした。


私は一抹の憂慮を抱きましたがすぐさま自ら掻き消しました。


私は身支度を整えてスクールバスに乗るためにバス停に向かって家を出ます。
バス停は家から目鼻の先にありいつも祖母が、また学校を休む時でもY介も一緒に同道し見送ってくれます。


門を越え上の道に出るための階段を半ばまで登った所でしょうか、Y介が胸を押さえて体調が悪化してきた様子です。
呼吸も荒くなり喘鳴音もしてまいりました。


いつもの発作だろうと思われ、取り敢えず祖母はY介を私に任せて家まで薬を取りに戻りました。


昨日はかなり激しく運動したからなあ、等と思い返しつつ私はY介を気遣いながら横に立ち尽くしていました。




オエ・・・ゲボッ・・・ゲェェェェェェェ





突然Y介がその場に突っ伏し嘔吐いたしました。
私は瞬間的に目を逸らしてY介の背中をさすりながら大丈夫?と声をかけました。

Y介の返事は無く、猶も嘔吐し続けていましたが不意に視線を落とし驚愕致しました・・・・・






Y介の吐瀉物が毛髪だったのです・・・




蹲るY介の下に大量の毛髪が嘔吐されていました・・・・



立ち上がりこちらに向き直るY介



Y介「・・・・・・」



私「・・・・毛が・・」




Y介の眼頭から顎先の辺りまで触角の様に毛髪が垂れています・・・・




ゆらゆらと微風に揺られている黒々とした毛髪がひとしお私の戦慄を煽ります。



そこに祖母が戻ってまいりました。
泣きじゃくる私をみて祖母が異常に気づきました。



祖母「R、どないしたね?」


私「毛・・が・・Y介が・・ばーちゃん・・」


祖母「なんじゃこれは・・・R、Y介連れてうちに帰るんや。すぐにこんこんさんに連絡するからの!」


母は即座に状況が尋常では無い事を見極め気丈に振る舞ってくれました。
(こんこんさんとはうちの集落にあるお寺をの事です。おそらく、金剛?金光?が訛ったものかと思われます)



私はY介に肩を貸し祖母と一緒に家まで戻りました。
祖母に指示されて仏壇の
ある部屋の縁側にY介を寝かしました。

祖母がバケツと数珠を持ってきてY介に渡して


祖母「じーちゃんがおっさん呼びにいっちょるからな!Y介もう少しのしんぼうやからの!!」


そう力強く言って仏壇に向かい祈り始めました。

(おっさんとは方言で和上様の略語のようなものです。中年男性を指すオッサンとはイントネーションが異なります)




ジャリジャリジャリ




庭の玉砂利が響き車が乗り込んで来たことを教えてくれました。


祖父「おっさん来てくれはったで!」


祖父が叫びながら駆け込んで来ました。

僅かに遅れて和上様が一礼をして仏間に入って来られました。


すでにY介は顔面蒼白でバケツの半分程の毛髪を吐き出しておりました。


和上様は私とY介を凝視した後、優しく微笑みながら仰いました。


和上「R君・・Y介君がこうなった原因に心当たりはあるのかな?」


私は覚束無いながらも昨夜の闇から出てきた女がY介の中に入り込んだこと、○神池の奥地に踏み入ったこと、そこの祠に安置されていた剣で遊び巻き付いていた黒縄を切り落としたこと・・・・


穏やかな顔で聞いておられた和上様も全てを聞き終えるころには怪訝な表情を浮かべておりました。
そして呟きながらまた問いかけて来られました。


和上「・・・・おかしい、あの場所に辿り着けるはずは・・・・。R君、Y介君が××(隣の集落)にある黒い大きなおうちに行った事があるか知らないかな?



私はすっかり失念しておりました。
あの御屋敷に行ったこと自体が今回の事と関係があったのでしょうか?
疑問に抱きながらも和上様に説明致しました。


私「前に一緒に行きました・・・中で髪の長い男の人みたいなのがいて逃げました・・・・。」


そこまで話すとそれまで傍らで聞いてた祖父が怒声を発しました。


祖父「なぜあそこに行った!!あそこは行っちゃならん場所なんじゃ!!」


直に横から祖母が制止しました


祖母「今更ゆーても仕方なかろうに!ちゃんと教えておかんかったわしらも悪いのじゃから・・」


そこまで言うと祖母は涙ぐみ、祖父も俯いて押黙りました。
どうやら子供が興味本位で禁忌を犯さぬように敢えて何も教えて無かったとの事らしいのです。
束の間の沈黙が流れ、祖父が口を開きました。


祖父「和上様!Y介を助けてやって下され!!お願いじゃ・・・!」


和上「・・・残念ながら私の功徳の足りんせいも在りますが、コレは領分外になりますので私の力ではどうしようも在りません・・・・」


祖母「そんなむごい話あるますじゃろうか!?和上様!!なんとかならんのじゃろうか・・・」


和上「・・・どうなるか確たる事は申せませんが、やはり専門の者に頼むしか・・・」


和上様は少し言葉を濁した様子でしたが祖父母はそこまで聞いて察している様子でした。


祖父「それしかなかろうし・・・和上様・・お願い出来ますかの」


和上「分かりました、では来て頂くように手配いたします・・・」







和上「ほっとけさんに・・・・・」




続く

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匿名さん  2010/03/07 02:10
タグ:日常グロテスク系感動系

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新着のコメント 3 件

■匿名さん  2010/07/30 10:52
2010/04/11 05:29ちゃんと読め

■匿名さん→Good!  2010/04/18 15:43
2010/04/11 05:29の人、最初の方にそれらしい事 …(続き)

■匿名さん  2010/04/11 05:29
なんだかなーあとから持病の話持ち出してくるなんて…もう全部う …(続き)

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