
■シリーズ
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ここまでお付き合いしていただいた方々に感謝いたします。同時にお詫びを申し上げますが、今回もまだ最後まで書き上げる事が出来ませんでした。
長いお話で、拙い文章ですが予め御了承下さい。
それでは、ほっとけさん 弐の続きです。
泥濘に飛び込み、体中に纏わりついた泥も罅が入る程に乾いた頃でしょうか、どちらともなく帰ろうと言う事になり私達は家路に着きました・・・
外壁沿いに停めてた自転車を取りに行く時には脳裏にあの男の貌が過り、そそくさと自転車に飛び乗りその集落を後にしました。
帰路の最中は深層に恐怖を抱えたままで、私たちは片言隻句の会話しか交せなかったのを覚えております・・・・
しかしのど元過ぎればと申しましょうか、家について夕餉の頃にはすっかり戦慄も薄れておりました・・・・・
興奮が冷め遣らぬのか床についた私とY介は遅くまで今日の出来事について語り明かしました。
当初は何事かおきるものかと心の一隅で思っておりましたが、特に異変は無く時は過ぎました。
御屋敷の件から数週あまり経ったころだったと思います。子供の好奇心と言うのは何よりも恐ろしいものだと今になるとほとほと感じます。
またもや私たちの“探検病”が顔を出して来ました。
ド田舎であることもその一因を担っているのでしょうが・・・・
Y介「R!○神池あるだろう?」
R「うん、神社んとこやろ?」
Y介「そうそう、その奥行った事あるか?」
R「奥・・・?杉林の中?」
Y介「いや違う、この間の写生授業の時なんだけどね・・・」
Y介「○神池沿いの道あるだろう?」
R「うんうん」
Y介「あれはそのまま歩くと○神池を一周するじゃないか」
R「そうだね」
Y介「あの途中にな・・・隠された道があるんだよ・・!!」
R「え~!?そんなの見たことも聞いたこともないけどな・・・」
Y介「おっと?怖いならやめてもいいんだけどね~?」
Y介が私を一瞥する
R「こ、怖いわけちゃうけど!!・・・前のお屋敷見たいなのはちょっと嫌かも・・・」
Y介「大丈夫だって!何かあれば俺がRを守ってあげるから!!お屋敷でもちゃんと助けただろ?」
R「うん・・・」
Y介「隊長にまかせなさい!!」
R「はい!!隊長!!」
斯くして、私とY介の探検隊は○神池にある未踏の脇道の奥地を目指すことになった・・・
この奥地に踏み入った事を激しく悔恨することをまだ私たちは知らなかった・・・・
そして、そこに踏み入る事が必然であったことも・・・・・・
○神池は二つ先の集落なのだが勾配が険しく自転車で子供が向かうには1時間半程度かかった。
そして池の辺に自転車を停めて遊歩道をのんびりと歩き出した。
R「やっぱり○神池はでかいな~、泳げないかな?
(笑)」
Y介「その前にお前泳げないだろ!(笑)」
R「泳げるよ!・・・ビート版あれば」
Y介「それを泳げないって言うんだよね(笑)」
実の無い会話を幾分かしているうちにY介が足を止めました。
Y介「こっちだ」
そう言うや否や、Y介は木々が生い茂り子供の臍まではあろうかという草叢を掻き分けて進みだした。
ものの数分も進んだところで急に草叢が開け、そこには一条の獣道がありました。
R「あれ!?こんなところに道なんかあったんや!でも、これって道??」
Y介「立派な道だよ。この先にいけばここが誰か通るためのモノだって事は分かるさ」
R「へー」
その獣道は木々に囲まれて、その傍らには大人の拳よりも大きな岩石がいくつも転がっており、道の上にも折れた枝葉や、粘土の塊が点在しておりました。
人が通う為のモノとは思えませんでしたが道なりにおよそ15分程歩いたところで私たちは看板を見つけたのです。
丸木を柵のように組み、柵の隙間に金網を張り巡らして、その組まれた木に打ち付けられた・・・
「立ち入り禁止」
の看板を・・・・
御屋敷の件もあったので私はY介に行くのは止めよう!と哀願したのですが、Y介は相も変わらずに私を挑発するような言葉しか口にしませんでした。
私が逡巡している姿を見てY介は唐突に笑い出しました。
実はその地域は何かの謂れがある場所では無く、特別保護区に指定されているだけの場所でした。
原生の動植物等を保護するた為の場所と言うだけの話でしたが、Y介も朧げに自然を守るための場所とだけ理解しているだけのようでした。
それでも安心しきった私はY介の導くままにその区域に入り込んでしまったのです・・・・
ある程度の探索をしましたが、目新しいものはこれと言って無く裏山と大差の無い風景でした。
そろそろ飽きが芽生えて来たころにぽっかりと木漏れ日が照らし出す大岩を発見したのです!
おおよそ4畳位の大きさの岩の上は木漏れ日に照らされてまるで天然のテラスのようでした。
私とY介は空腹に気づきその岩の上で御弁当を食べる事に致しました。
緑風が優しく頬を撫でます。
Y介「気持ちいいなーーー」
ゴロンと仰向けになるY介
R「ほんとやなー!ここ秘密基地にしようや(笑)」
Y介「そうだなー・・・・ん?」
Y介の視界に何か興味をそそるモノが飛び込んできたようです。
Y介「あそこになにかあるな・・。行ってみよう!」
Y介は私の返事を聞く前にすでに体を起し、ソレに向かっていました。
ソレは大岩から少し坂を上った丘陵の上にひっそりと建っておりました。
・・・・祠?
今になって思えば、何故人の入ってはいけない場所に祠があるかよくよく考えるべきでしたが少年の私たちにそのような思慮もなく、あろう事かその祠の扉を開いたのです・・・・
扉の中にはご神体のように柄の部分まで金属製の剣が納めてありました・・・・
素材は解かりませんがその剣は赤褐色でかなり劣化している様子でした。
その剣には8の字を重ねたように黒い縄のようなものが巻きついておりました。
縄には所々に玉が結わえてありました。
Y介は不意にその剣を手に取りじっくりと観察していました。
私も横から見せてとせがむのですが、Y介はちょっと待って!と中々をの剣を手放そうとしません・・・・
するとY介はいきなりこちらを睨み付け叫びながら剣を振りかぶりました!!!!
Y介「食らえ!!リボルケイン」
・・・・・・・・・・・・・・・・
なんとも愚かしい事でしょうか・・・・
Y介はその剣でライダーごっこを始めたのです・・・・・・
更に恥を重ねるようですが、私自身も敵役のキャラに成り切りその突拍子も無い戯れに付き合い出したのです。
Y介は曰くありげな剣を振りかざし私の後ろの木立を打ち据えたのです・・・・
「ガッ」
樹皮に剣が食い込みました。
剣を引き抜くY介
「ブツ」
「ボトッ」
!!??
・・・・・・剣に巻きついていた黒い縄が千切れ落ちました。
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
その瞬間に山が囂々と鳴り響いた気がしました。
それまで煌々と輝いていた太陽も暗雲に覆い尽くされ辺りは一瞬にして暗く、不穏な空気が漂いだしました。
私とY介は得も知れぬ恐怖に襲われて、お互いに言葉を発せずともすぐにその場を離れなければ!
と本能的に察知いたしました。
Y介は剣をその場に投げ捨て走り出しました。
私も同時に走り出しました。
心臓は高鳴り、喉の奥からは粘着質な錆びた味が込み上げてまいりました。
一目散に獣道を走り抜け、草叢を突破し自転車に跨り家に向かって全力でペダルを漕ぎ出しました。
帰り道はほぼ下りなのでかなりのスピードで降って行きました。
キーーーーッ!!
カーブの度に甲高い乾いたブレーキ音が響きます。
かなり危ない場面もありましたが私たちは決して勢いを緩めること無く走りました。
きっとY介も感じていたことかと思われます。
背中にへばりつくような視線・・・・
絡み付いてくる悪寒・・・・
私たちは後ろを一度も振り返らず家に着きました。
しかし、御屋敷の時の様な安堵感は産まれて来ませんでした・・・・・
私達は食事も喉を通らず、意気消沈したままでした。
そこから布団に入るまでの数時間をどのように過ごしたかは全くありません。
布団に潜るまでにY介と言葉を交わしていたのかすら記憶に定かではありませんが、布団に潜ったときの一言の会話だけははっきりと覚えております。
Y介「・・・・・今日は電気点けて寝ようか?」
R「・・・うん」
布団に入ってからは沈黙が続き、無音は耳鳴りの様に響いていました。
この様な状態で眠れるはずも無い!と頑なに思っておりましたが疲労困憊
した体が休息を求めるようにいつしか眠りに至っておりました・・・・・
ガリ・・・
?
ガリガリガリ・・・
壁を掻き毟るような音に起こされました。
音は天井裏から漏れている様ですが、最初は鼠の仕業かと判断して再び瞼
を閉じようとした瞬間にある違和感に気がつきました・・・・・
「あれ?暗い・・・・」
「電気は点けたまま寝たはず・・!!!」
最初は祖父母が消したのかと思い込もうとしたのですが、どうにも言い訳の効かぬ事態に陥りました・・・・
恐怖に駆られてY介の布団に潜り込もうとしたのですが、体は天井を正面に見据えたまま微動だにしません!!
私は己の意のままに体が動かぬ最中でその瞳だけを助けを求めるかの様に
Y介を見つめた・・・・・
Y介の双眸は開いている!!
Y介も同じ状況に見舞われている事が直に確信できた。
一体、何が自分に降りかかってくるのか想像も出来ないで脅えていました。
自分の視界には天井の板と電灯しかありませんでしたが・・・・
一箇所だけ物凄く暗い・・・?
違う・・・!
黒い煙のような靄が天板の隙間から漏れ出して来ている!!!
黒い靄は空気より重いガスのように下に降り注いで一つの塊になりました。
黒い塊はY介の足元に漂っています・・・・
黒く蠢く塊から陶器のような白い手が・・・
黒い塊が一種の穴のようにドンドンと人の形をしたモノが這い出てきました。
ズズッ・・・
ズズズッ・・・・
その人の形をしたモノは
Y介の上を這いずって上って行きます・・・・
Y介の瞳のが酷く脅えて顔は汗に塗れているのが見て取れますが私は何も出来ません・・・・
そのモノは女性の形を成していて髪は腰の辺りまで伸びており、全身が絹の様な真っ白でぼんやり光っていました。
こちらの側から顔を伺い知る事は出来ませんでしたが、その女の顔がY介の眼前まで迫ってきています・・・・!!
!!!!!!!!!!!!!
「ゴキッ!・・」
「ガボガボッ・・・ゲホ
!」
その女の白い手がY介の口腔内にねじ込まれていきます!!!!
Y介は声にならない嗚咽を漏らしています!
女の手・・・・
髪の毛・・・・
顔、首・・・・
黒い靄になりながら、ずるずるとY介の口に入り込んでいきます・・!!
私は何度も何度も頭の中で声にならぬ叫びを繰り返していました・・・
女が飲み込まれて行くにつれて、ドンドンY介の顔がドス黒く腐敗したような色に変色していき、女の膝辺りまで飲み込んだところでY介は白目を剥いていました。
私はそこを最後に気を失ってしまいました・・・・・・・
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怖い話投稿 >> 本当にあった怖い話 >> ほっとけさん 参
■匿名さん→VerryGood! 2010/03/07 09:52
引き込まれてしまう…。続きが楽しみです。
■匿名さん→VerryGood! 2010/03/06 14:30
わはは
■匿名さん→VerryGood! 2010/03/06 13:06
続き楽しみです。
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